終わりに

日記

大学の友人と絶縁した話

大学の友人と絶縁した話

友人と絶縁した話

 


大学の友人と絶縁した話。書いたら多少心の影も減るかと思い書き記す。

僕にはD君という友人がいた。大学のサークルでできた友人で1回生の時はろくに会話することも無かったが食事会の時に遊戯王の話をしたのをきっかけに少しずつ仲良くなった。
彼は寡黙なタイプで普段は静かだが打ち解けると饒舌にしゃべるそのことから結構人気者だった。そういう男だったが気むずかしい部分も当初から垣間見れた。

ハブられはじめる

例えば2回生の時はほぼ毎日昼食を食堂で食べていたのに突然食堂に来なくなり半年ほど僕は1人で飯を食べていた。ある日食堂の1階にいくと他のサークル仲間と4人で食事をしているところ見かけた。
ハブるならハブるでもっとうまくすればいいのにと思った。それでも僕は相手を友人だと思っていたしハブられたからには何か自分に非があると反省した。

そんな日々の中サークルの部室で同級生や後輩と話しているとD君がやってきて僕の同級生に「お土産の御守りだよ」とものを渡した。僕は何かのお返しだろうと思っていたが、どうも僕以外の同級生に配っているようだった。

いくつかの友人の一人

 なんて陰湿なんだと思っていたがいつのまにかD君と僕はまた普通に会話する仲になった。共通の話題は遊戯王やブリーチ、そしてサブカルチャーや性癖にわたるまで多岐にわたる。

また別の機会にこのことを話すかもしれないが僕の人生において深く話題を共有できる相手は数人で、幼なじみのやつらと高校の友人何人かと大学ではこのD君と後輩一人くらいであった。

類は友をよぶ

 特にD君が一番共通の話題がある、またははどちらかがわからない話でも盛り上げて話せたり、僕が素を出して話せる相手だった。
僕はこれまでの経験からいずれはこの関係も終わることを危惧していた。類は友を呼ぶというべきか僕が仲良くなれそうな相手というのは方向性は違えども自尊心の強さやどこか陰りがあるという共通点がある。
 これはどういうことか、非常に説明が難しいが「大勢でいるときはお互いわいわいするが決して休日に遊んだりしない距離感」だったり「自分をさらけだすことで嫌われるの避けるために距離をとったり、自分を大きく見せたりしようとするところ」などそんな要素だ。
なんだろうとにかく人とは関わりたいがお互いを深く知りすぎると嫌いになってしまうかもしれないからある程度の距離をとる人間かつ、趣味の合う相手が僕の友達に多い。

D君との関係

 D君は僕をよく罵ったが本人は人に見下されるのを心底嫌っている。罵りも冗談の範囲ではあったが、どこか本音が入っていただろう。そのくせ僕に長電話をしてはやれ「誰々はこんな人間でしょうもない」やらそんな話をしつつ趣味の話題をしてきたりと僕が聞き役になることは多かった。
僕が何か話題を出せば興味のないものはすぐに「つまらん興味が無い」で終わらせてくることが多かった。
 だが愚痴をしっかりと聞いてくれることはあった。ありがたい部分であったが、そもそも彼は自分の情報を明かさずに相手の情報を聞き出すのが趣味のような男だった。

 彼のいいところは会話の途切れ無さだそれに関しては素晴らしいセンスを持っている。遊戯王についても造詣が深くカードゲームとしての遊戯王よりアニメのほうが詳しかった。
 性癖の話をできるというのも良いところだった。似た性癖ではなかったがお互いに「それはないだろ」「それはわかるよ」などとよくふざけて話した。
 彼の知識は興味のあるものはとことん関連知識を集め、興味の無いものはいっさい知らないという感じ。これだけではどこにでもいそうだが特筆すべきはその記憶力とそれについて話す時のプレゼン力だと言えば少しはどのような系統の人間であるかわかって貰えるだろうか。

絶縁のきっかけ 

 結局のところ絶縁のきっかけもお互いの自尊心だった気がする。ある日僕が何気ないLINEを送ると返信で「ここはお前の日記帳」とだけ返信がきた。僕はこれは許せなかったが適当にそのやりとりは終わらせた。文章でのやりとりは言葉よりニュアンスが伝わりにくい。
だから次の電話の機会に冗談めいた口調で「あの返しはひどいよ」といって彼の真意を探った。相変わらず彼の答えは「興味の無い話をするな」であった。そんなことをいうが彼自身僕にとって興味の無い話は山ほどしてきたし、会話はお互いでつくるものだと思うから傷ついた。

 前回のLINEの件以来僕は文章でのやりとりは彼としないようにしていたがまた話題があったのでとりあえず送ってみた。あと前回のように日記帳扱いのような返信はやめてねとも送った。

彼から返信はあったがその話題はその返信だけでもう完結する程度だったし、文での会話が増えるほど前回のようにケンカのリスクが増えるのでスタンプだけ送ったのだが、彼からまた返信がきて「話題に答えてやったのにその返しは0点な」と書いてあった。

 僕は再び不快な気持ちになった。その返信内容もだが人に点をつけるようなことは僕が相当嫌いなことであったし自分は見下されるのが嫌いなくせに人を見下しているその態度が気に入らなかった。
僕は「そういう人間(お前が0点をつけるような人間の意)だからあきらめてくれ」と返信すると相変わらず罵倒が返ってきたので関わるのをやめた。彼も色々察したのか、後に謝罪文を送っても返事が無い。

 人との関係は築くのは難しいのに終わる時は小さなほころびからはじまる。僕はどうせそんな結末がくると思っていた何度も経験した。明らかに相手が悪い時でも両者が悪いと考え先に謝るのが僕であったがそのようなスタンスから、このように心の奥底でバカにされていたりする人間関係ばかりつくってしまう。

良い友人だった。今もそう思っているが現実はこんなもんだ。